銀器の歴史は、はるかローマ時代まで遡ることができます。
当時銀の食器は貴族の宴席に欠かせないものであり、富の象徴や家宝として尊重されていました。
日本でも平安時代から銀の食器や酒器が作られ、江戸時代には簪(かんざし)・櫛・刀の鍔などに銀製品が使われ、銀の飾り職人が活躍していました。
台東区には銀器製作に携わる職人が多く、伝統工芸 『東京銀器』として広く知られています。
当『世界の銀器館』はこの東京銀器を始めイギリス・イタリア・トルコなど、世界各地の銀器を新作からアンティークなものまで展示公開しています。
従来、海外においては”良い物は使って楽しむ”という習慣から実用品としての銀器が普及してきましたが、日本では実用品も含め多くの銀器が使われずにしまいこまれることが多かったようです。
しかし今日では日本も生活文化の変化により、良い物を大切に長く使用するという傾向から銀製品を好まれる方も増え、日本の新しい銀器文化が形成されようとしています。
『世界の銀器館』から発信する世界の文化の変遷を知るとともに、日本の銀器の再発見をお楽しみ下さい。
『世界の銀器館』は㈱大淵銀器の中にあります。
清洲橋通り沿いの正面入り口(日産自動車ショールームの真向かい・横尾双輪館の右隣)から2階に続く階段を上がっていただきますと、ショールームを兼ねた展示室がありますので、室内の受付でお声を掛けて下さい。
入館料は無料ですので、どなた様もお気軽にどうぞ。