純金は古来より、その希少性の高さから魅力的な貴金属として世界中で親しまれてきました。富や権力の象徴、宗教儀式のために使われてきましたが、いまでは投資目的や観光名物にも利用されています。
人類が初めて金を手にしたのは、今から約6千年前だと言われています。現在まで採掘された総重量はわずか約19万トンとされ、これは国際基準プール約4杯分しかありません。
日本では純金の純度にこだわりが持たれ99.99%の高純度の金が純金、あるいはK24として表記されています。高度な精錬技術によって、自然金は純金に加工されています。
純金はとても腐食に強い物質です。経年劣化でさびることもありませんし、溶けてなくなることもありません。数千年前の調度品や工芸品が非常に状態の良い形で発見されるのは金のこうした特性によるものです。
純金ならではの色調と手に持った時の重量感は、他の金属では得られないものがあります。純金製という高級感、プレミアム感は独特のもので他に替わるものはないのではないでしょうか。
縁起物として、純金を使った記念品、置物、額縁、酒器茶器、おりん(十八金)をはじめとした仏具が人気を博しています。時代と文化を越えた、不動不変の価値が純金にはあるのです。
純金は埋蔵量が限られている一方で工業製品、医療、美容、宝飾品の加工などの用途がたくさん開発されていますので、希少価値は今後ますます高まっていくと考えられます。昨今の世界情勢から安全、安心の現物資産として世界中から再評価され、注目を集めています。
金は10年、20年と長期間保有することによって、その力を発揮すると言われています。楽しみながら保有できる美術工芸品の金製品は「日々の暮らしをより安心で豊かに」「大切な資産の保全」といった意味からも今後ますます人々の心を魅了していくことでしょう。
日本における銀器の歴史は古く、三代格式の一つである延喜式(916年)の中に銀製の食器や酒器の名を見ることができます。江戸時代の多種多様な職人仕事を描いた「人倫訓蒙図彙」(じんりんきんもうずい)(1690年)の中に、銀師(しろがねし)の姿が見られます。また、江戸中期に交付された「徳川禁止考」に、かんざし、櫛、きせる等に金、銀の使用を禁じた御触れ寛政元年(1789年)に出たことなどから当時町人の中でも銀器、銀道具が広く使用されていたことがうかがわれます。
あまり知られていませんが、現在でも「東京銀器」という名称のもと、東京が主要な産地であり日本各地から注文依頼をいただき、その発展と技術の伝承に役立っています。
【名称】
経済産業大臣指定 1979年1月
東京都知事指定 1982年12月
銀は見た目の美しさ、貴金属としての希少性、加工のしやすさから古来より様々な装飾品、調度品、生活用品に加工されてきました。銀や銀イオンを利用した様々な抗菌グッズも販売され、人気を集めています。近年では日本のデザイン、製造技術が評価され茶器、置物など多くの銀製品が、海外へ輸出されている他、インバウンドによる銀工芸品の需要がかつてないほどに高まっています。
他の貴金属(金、プラチナ)には及びませんが、銀は素材そのものが高価であり、今まではごく限られた人々の贅沢品といったような側面があったかもしれません。
ですが、ここ数年の私たちを取り巻く地球環境の考え方、大量生産大量消費の見直しなどといったことから、良い物を長く使用するという考えが支持を得てきています。
銀はほぼ100%がリサイクルでき、器物などの加工品はよほどの事が無い限り修理をして再利用することが可能です。欧米では数百年前の食器や装身具などが実際に使用され、日本でも数は欧米ほどではありませんが、やはり数十年、数百年前の銀製品が数多く残されています。
抗菌、殺菌作用に関してはその効果は数百年前から多くの国で理解され利用されてきました。
このような状況から銀製品は現代に至って究極の「地球環境にやさしい」商品と言えるかもしれません。